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ナマステ〜、ヴィパッサナーっ子集まれ〜のSattva-Kenです。
ヴィパッサナー瞑想コースを受けた人は皆ヴィパッサナーっ子と呼ばれ、初対面でも「一緒に座りましょうか?」ってなります。瞑想で語る友達だね。

さて、本日から7日間、日本全国・世界各国の禅の道場で伝統の臘八接心が始まることにちなんで、ヴィパッサナー瞑想についてご紹介します。

まず始めに、「臘八接心」(ろうはちせっしん/ろうはつせっしん)とは、
釈尊が苦行を捨て、菩提樹の下に坐すこと7日、12月8日の明けの明星を一見し仏道を成就された故事から、一週間不眠不休で坐禅する接心。現代も、各地の僧堂で行じられている禅宗の一番大切な行事の一つです。

ヨーガも禅も目指す真理は同じですからね。今週は瞑想を中心にプラクティスしたいと思います。

では早速本題に入ります。
皆さん、ヴィパッサナー瞑想ってご存知ですか?

ヴィパッサナー瞑想は、インドにおける最も古い瞑想法の一つです。長い年月の間に失われていましたが、2500年前にゴータマ・ブッダによって再発見されました。
ヴィパッサナーとは、「物事をあるがままに見る」という意味で、自己観察によって自己浄化を行う方法です。
精神と肉体が常に変化しているという性質を観察し、無常、苦しみ、そして無我という普遍的な真実を体験を通して学んでいきます。
この法は普遍的な問題に対する普遍的な解決法であり、宗派や宗教とは一切関係がなく、人種や社会的地位、宗教を問わず全ての人々が修行でき、時や場所も選びません。そして、どの人々も等しく恩恵を受けることができるというものです。

このヴィパッサナー瞑想は10日間のコースになっていて、世界中(207カ所)どこでも、同じ内容のコースが受けれます。
日本でも京都と千葉にセンターがあり、参加者はそのセンターに泊まり、尊い瞑想を学ぶことが出来ます。
センターの中では、瞑想の妨げとならないように規則と時間割を守ります。

・仏教の5戒(生き物を殺さない。盗みを働かない。一切の性行為を行わない。嘘をつかない。酒・麻薬の類を摂らない。)+3戒(2回目以降は、正午以降、食事を摂らない。踊りや歌などの娯楽を避け、装身具などで身を飾らない。ぜいたくな高い寝台で眠らない。)
・儀式・祭式・その他の瞑想法と混合しない。
・聖なる沈黙(言葉やジャスチャーなどの一切のコミュニケーションを禁止。目も合わないようにする。)
・男女の分離(夫婦、家族であってもコース期間中は接触を禁止。)
・ヨーガおよびその他の運動を禁止。(唯一のアクティビティは散歩)
・アルコール飲料および喫煙の禁止。
・食事はシンプルな菜食。
・外部との接触の禁止。(携帯電話やPCも受付時に預けます。)
・音楽・読書・筆記の禁止(ここまできたら全てを置いて入山しよう。)
・録音・カメラの撮影の禁止(さあ、心の準備は整ったかな!?)

朝4時起床、4時半瞑想開始、朝食、昼食、休憩以外は瞑想。午後9時瞑想終了。午後9時半就寝。

以上を守り、10日間最後までやり遂げることを誓います。
瞑想と11日間の寝食まで用意されて、費用は参加者の寄付のみで、団体の全ての運営をまかなっています。終了時に次の参加者のために、この瞑想が世界中に広がるようにと寄付をします。
寄付のみでわずか半世紀で世界中200以上のセンターを持つまでに広がっています。
厳しい条件だからこそ、相応の変化、学び、気づきが得られるのを実感します。

私が初めて10日間のコースを受けたのは2010年6月、お釈迦様が初めて説法を説かれた初転法輪の地、サールナート。
ヴァラナシから10kmほど郊外の田舎町で、季節は雨季の前の灼熱の夏。
予備知識もなく参加して、小さなセンター(受けた時は初めてなので知らない)で男女合わせて11人のコースでした。
始めの4,5日間はとにかく苦しみました。暑い気候、規則の厳しさ、身体の痛み、心身のストレスなど、この世の苦しみが一斉に押し寄せるかの苦痛と、何よりそれを受け入れれない自分に散々苦しみました。
この時は、もう二度と受けるものかと心に決めてました。
苦しみ疲れて5日目、いい加減疲れてきて、この際全てを受けてみようという気になった途端、これまでの苦痛がウソのようにひいていって、内なる幸福と繋がることが出来ました。
歓喜のあまり久しぶりに大泣きしたのを覚えてます。
コースが終了した時、始まる前とは別人になっていました。自分が何者であるかはっきり理解して、迷いがありませんでした。
センターから出た世界もこれまで見てきたものと全く別の世界のように輝いていました。

その後ビザの関係でネパールへ渡り、初めてのコースから2ヶ月後、カトマンドゥで2回目のヴィパッサナー瞑想コースを受けていました。
カトマンドゥのコースは男女合わせて250人規模の瞑想の都。チベット仏教のラマ僧さんや他国の仏教僧さんも同じコースに参加していました。
1回目のインパクトはないにしても、このコースでも苦悩と歓喜で感動しました。そして観察力が上がったのを実感しました。
さらにこの道を進めばゴール(サマディ)に到達出来ると思いました。

その後インドに戻り、アシュタンガヨガに出会う。練習中に膝の靭帯を痛めてしまい、まともに足が組めなくなって、しばらく期間が開きます。
2回目のコースから7ヶ月後の2011年3月、奇妙な夢を見た後日に東日本大震災が起こった後のインド・ジャイプールにて3回目のコース。
4月インド・デラドゥン。5月インド・ダラムコット。6月インド・ブッダガヤー。7月タイ・ピサヌローク。8月カンボジア。9月香港。10月台湾・高雄。11月韓国。12月日本・京都とヴィパッサナー瞑想のコースを受けながら旅から帰国しました。

「旅の記憶」で詳しく書く予定ですが、タイから陸路で大陸を移動して、最後は韓国から船で下関に。
白装束でパックリ覚醒してヒッチハイクするもんだから、なかなか止まってくれなかったけど、あの頃の研ぎ澄まされた感覚と呼吸は相当なものだったなぁ。
この時に出家することを決意しました。実際にはすぐにでも出家したかったけど、確かな道を示してくれるグル(霊的指導者)が近くにいなかった。

結局日本の生活に馴染めず年が明けて、またインドに戻ることになり、旅は続きます。

話をヴィパッサナーに戻すと、この瞑想を通じて、感覚に対する心の働き方や癖を見つめ、それに反応しない心の平静を保つことを学びます。
センター内では、外からの情報を完全に断ち、繰り返し生まれては消えるというダンマ(法則、真理)の理解を深め、それを日常生活にも活かす技を身につけます。完全に敵意が無くなれば、蚊も襲って来ることはありません。
最終日には、慈悲と慈愛の瞑想を授かり、生きとし生けるものの幸福を心から願い、純粋な奉仕の心が芽生えます。
そしてその芽をしっかりと育て、周りとも分け合います。
こうしてヴィパッサナー瞑想は世界に広まり、人を正しい道へと導いてます。
インドでは刑務所内でも行われていて、再犯率や行動規範などで効果を上げています。そのドキュメンタリー映像の中で囚人が、ヴィパッサナーは刑務所よりも厳しいって言ってました。。。

このコースに入ると、全てを手放して降伏することを覚え、反意が愛に変わります。
10日間のまとまった日数を確保するのが難しい人も多いと思いますが、もし都合が合うなら是非ともお勧めしたい瞑想コースです。ただし、リトリートや休暇ではなく、修行の場という覚悟で臨んでいきましょう。

長くなりましたが、本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

PS:早朝マイソールメンバーに超期待の新星がやってきました。マイソールも進化してます。

写真は瞑想の聖地、ブッダガヤーのセンターです。大きいセンターには、セルと呼ばれる瞑想の個室がある。ここでは、ストゥーバの中に個室があって、窓から差し込む光に溶かされました。

瞑想ホールの入り口。この時も45度以上の灼熱だったけど、最後はそれさえも喜びに変わる。

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