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ナマステ〜、アジャストをしてポキッと鳴らすのが好きなSattva-Kenです。
大体の生徒さんの鳴らすポイントを知っているので、狙い撃ちでポキッといきます。
そして鳴るとテンションが上がります。

さて、本日は「完全な世界」と題しまして、グレゴール氏の著書から神話的背景からヨーガを読み取る物語をご紹介させていただきます。
皆さんは”完全な世界”と聞いてどんな世界を想像しますか?
私にとって完全な世界とは、生きとし生けるものが愛し合い共存する世界です。
では早速物語に入っていきます。

『破壊の神シヴァ神の次男、どう猛な戦いの神スカンダ神がシヴァ神を訪れた時のこと、スカンダ神は想像の神ブラフマー神が創った現在の世界は腐敗、罪悪、不正に満ちていて不完全であると訴えた。
シヴァ神は、もっと素晴らしい世界を創造することを提案した。
そこでスカンダ神はブラフマー神を打ち倒して投獄し、彼の世界を破壊した。そして自分自身でより良い世界を創り上げた。

しばらくしてシヴァ神がスカンダ神を訪ね、スカンダ神の完全な世界を眺めた。
その中では何一つ動かず、生きるものもなく、変化するものもなかった。
すべてが完全という静の状態に捕らえられ、凍ってしまったようであった。
そこには、感覚のある生物が存在することすらなかった。

感覚のある生物の本質的性質は完全を求めて努力することであり、完全な状態が到達されてしまえば生命は終わりを告げる。
解脱した人間は、生まれ変わることはない。
それゆえ、菩薩は完全を避ける。そうすれば、人々を救済し続けることができる。
インドの考えでは、完全な状態というのはプルシャ、あるいはアートマンと呼ばれる意識として存在するのみである。
アートマンとは、気づきの存在するところである。変化するのははかない出現の世界であり、そこには体、心、自我意識、そして粗雑な要素と微細な素粒子から作られる対象すべてが含まれる。

シヴァ神はスカンダ神に、これはまったく世界と呼べるものではなく、完全というものの凍りついたイメージであると指摘した。
出現の世界の目的は、人間に喜びと苦しみの正しいカクテルを供給することである。このカクテルがやがて、自己知識を導く。
この目的のため、世界は絶え間なく流れ、それゆえ不完全でなくてはならないのだ。
自分の世界に欠点を見出したスカンダ神は、ブラフマー神を解放して再び元の不完全な世界を創らせたのであった。』

とても興味深い話でしたね。
苦楽や喜怒哀楽も不完全であるが故に存在するんですね。
そして今求めている幸福も完全ではなく、一時的な現象世界なんですね。
すべてが完全を求めて行動するなら、それはほぼ”完全”だと思います。
コロナ禍で、改めて私たちの行動が試される時代になっています。
今こそ何のために、誰のために、どんな世界にしたいのか明確にして行動していきましょう。

最後に告知です。
今週末26日(土)に忘年会を兼ねたインド哲学研究会を開催します。
ささやかに持ち寄りで、親交と信仰と進行を深める機会にしたいと思います。
そこで下の階の鍼灸院さんに迷惑がかからないように、開始時間を早め、13時〜15時に変更します。
お誘い合わせのうえ、ご参加ください。

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