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ナマステ〜、冬の時期は肌がとにかく乾燥するSattva-Kenです。
お風呂上がりと朝の着替える時は、ココナッツオイルかセサミオイルで全身をマッサージして、擦り込みます。
年をとるほど、身体のケアは必要ですね。

では早速「聖地巡礼 後編」をお届けします。

温泉の湧き出る村、ガングナーニからスピリチュアルウォークでガンジス川源流ガンゴートリーに到着。
その圧倒的なガンガー女神のパワーに言葉を失い、絶対なる降伏から安らぎに至った。

翌朝、ルドラさんにチャイをいただき、いざ沐浴へ。
ガンジス川で沐浴されたことのある方はわかると思うが、リシケシやハリドワールなど標高の低い土地でもガンガーの水はかなり清らかで冷たい。
そしてここガンゴートリーは、そのすぐ先18kmほど上流の氷河から溶けた水で、その中での沐浴は雪降る季節に外の氷水に浸かるようなもので、さすがに躊躇してしまう。
しかしそこは信仰心が勝り、沐浴しない選択肢はない。

着ていた衣服を脱ぎ、ふんどし一丁で岩場に入る。
無心で「オーム、ガンガー」と繰り返し唱えながら、頭から入れるような深さのとこまでいく。この時すでに水に浸かっている足の感覚はもう無い。
思い切って頭から3回連続でバシャ、バシャ、バシャと入った瞬間、カキーンって心臓がびっくりして止まった。
やばいってなって、横の岩に抱きついて、じっと溶けるのを待ち、再び心臓が動き出すのに成功した。
そんなギリギリの沐浴体験も、尊い貴重な機会となって、身体より心の方が清められ、その後の瞑想の質が格段に上がったのを実感しました。

その日もルドラさんの小屋でお世話になって、身を寄せて眠りにつきました。
ガンゴートリーに着いてから、ルドラさんは寺院の清掃などで出ており、昼間は誰もいない村を散策したり、沐浴して過ごした。
初回の沐浴以降は、冷たいながらも心臓も凍ることなく、沐浴できるようになりました。

そしてこのガンガーの最初の一滴が始まる源流地、ゴーモク(牛の口)まで出かけることにした。
かつてはガンゴートリーまで氷河が続いていたそうだが、地球温暖化の影響で氷河が年々後退しているとルドラさんが話してくれた。
都会に住んでいると地球温暖化の影響はあまり見られないが、このような自然やそこに住む生物にとって深刻な問題になっている。
氷河が溶け続けている現在、川の水量は一時的に増すだろうが、将来的には枯れることになる。
ガンジス川が枯れるなんて想像もつかないことだが、そう遠くない未来まで迫っている。

ゴーモク(標高3892m)までの道のりは、ガンゴートリーから車やバイクが走れないトレッキングルートを18km行くことになる。
早朝ルドラさんに道の入り口まで案内してもらい、単独でゴーモクを目指す。
林の登山道を抜けると山肌がむき出しの道になる。
小さな植物が赤い色の花を咲かせている生命力に元気をもらい、ほとんど止まらずに登っていく。
ガンゴートリーから先の道の途中にある茶店には意外と人がいて、サドゥーも見かけた。
茶店で会ったババジ(サドゥー)は、一年中ヒマラヤで過ごすという。
オレンジ色の布を重ねてまとい、使い込んだお手製のバッグ一つのリアルなミニマリストな姿で、「タパス(苦行)にシーズンはない」って優しい目で話してくれました。

ボージバーサというアシュラムがあるところを過ぎ、一気に登る。
すると眼前一帯に広がる氷河が姿を見せた。
以前ヒマラヤトレッキングで見た氷河は、茶色い大きな岩という印象を受けたが、それよりも白く(それでも茶色ががっている)、折り重なってできているさまがよく見えた。
周りにはヒマラヤの山々が並び、自分の存在の儚さを思い知る。
人知の範囲を超えた世界を目の前にして、恐怖に近い鳥肌が立った。
寒さも忘れて瞑想にふけり、沐浴を果たす。
この世界に生まれて生きてこれたことに、改めて感動して感謝して感情が外に溢れて聖なる浄化をいただきました。

その日はボージバーサのアシュラムまで戻って、その日はアシュラムに泊まった。
翌朝またゴーモクまで行って、沐浴と祈りを捧げてガンゴートリーまで降りてきた。
次の日、ルドラさんにもお礼を言い、ガンゴートリーを後にして下山することにした。

ガンゴートリーの入り口で深々と頭を下げて、帰路に出た途端、急に身体に異変が起こった。
お腹の内臓を雑巾絞りされているような感覚で、いまだかつて無い腹痛が襲う。
たまらず道の脇でウ○チと嘔吐を同時に出す。
300mほど進んでもう一度同時噴射。
激痛に耐えて歩くが、さらに腹痛は悪化する。
三度目の下痢に血が混じり、4回目はほとんどが赤い血に変わり、5回目以降は血だけが出るようになり、30分に一回出血の便を繰り返した。
足に力も入らずうずくまり、歩いてきた道に目をやると、カラスが血の便に群がっている。
神々が住む世界から一変、地獄に変わった。
ここから一番近い村のガングナーニでも、普通に歩いて半日以上はかかる。
そしてこの状態ではとても辿り着けそうにない。
今日中に着くどころか、明日中でも着けそうにない。
では、この身体はあと何日もつかという計算になってくる。

まさに絶望的な状況を救ってくれたのは、たまたま通りすがったインド軍のトラックだった。
残りの体力を振り絞ってトラックを止めて、コトの事情を話そうとする前に「後ろに乗れ」の一言。
頭を働かせる力もなく、とりあえず言われた通りに後ろのトラック部分に乗った。
トラックはどこかに向かって走り出す。これが最後のお迎えじゃないだろなぁなんて思いつつ、すべてを委ねた。
しばらく走るとトラックはどこかの敷地に入った。よく見ると軍のキャンプ施設だった。
中に入ると、大勢のインド人が集まり、この時期に珍しい旅行者を我先にもてなそうと話しかけてくる。
トイレから戻るとターリー(北インドの定食)も用意されていて、こちらの不調の訴えが全然伝わらない。
さすがに顔色も悪く、まともに話せないのを見て、ようやくわかってもらえて、温泉の村ガングナーニまで送ってくれた。

目の前が温泉がある宿に泊まり、温泉に入って身体が癒えるまで休もうとしたが、一向に治る気配はない。
当然村に医者はおらず、ウッタルカーシーやリシケシまで移動する体力も残されていない。
相変わらず30分に一度の出血と腹痛が丸4日間続いた。その間水もまともに飲むことができなくなり、ついには死を覚悟した。
そんな時一番に頭に浮かんだ存在は母親でした。「おっかぁ、ごめんね。」「本当にごめんね。」

その日の夜、夢の中で誰かが話しかけてくる。
「生きたいの?それとも死にたいの?」
経験したことがない苦しみの中で、どちらが正しい選択なのか答えれずにいた。
続けて言う。
「生きるも死ぬも自分で行動するんだよ。」

出血と腹痛の波で目が覚め、現実の苦しみに戻される。
翌朝、生か死か、どちらの行動になるのか分からぬまま、ダメ元でウッタルカーシー行きのジープに乗る。
ひたすらガヤットリーマントラを内で唱えながら、そのままウッタルカーシーからリシケシ行きのローカルバスに乗り換える。
血も垂れ流しで目の前が白くなって、何度限界を超えたことだろうか。
ついにバスはリシケシに到着し、荷物を引きずってオートリクシャーに近づいて、最後に一言
「ホスピタル」

次に意識が戻った時は、病院のベッドの上だった。
腕には点滴が刺さり、他に周りに誰もいなかった。
しばらくして、看護師さんがきて、出血多量で危険な状態にあったと説明してくれた。
出血の原因はウイルスなのか何なのかは分からないとのこと。
意識を失ってから約40時間静かに眠っていたらしい。
感覚としては、ゼロまで戻って帰ってきたような感じで、生まれ変わったような体験でした。
その後みるみる体調が回復して、130%まで限界値が高まりました。

当初の目的であるガンゴートリーで沐浴して、さらなる浄化するのが最終的に果たされました。
母なるガンガー女神と母親の愛に包まれ、命の尊さに気づかされました。
たとえ生きることが苦しみであっても、死を選ぶことは何の解決にもならず、一層の苦しみを受けることになるのだと。
そして繰り返しその行為が純粋な愛であるほど、神聖な存在へと進化させていくのです。
苦しい時も楽しい時も、それらを経験して学ぶ機会になっているんですね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
また、SattvaYogaShalaもムーンデー以外は休まず営業しております。
ヨガ初心者の方も大歓迎です。
日常にヨガを取り入れていきましょう。

PS:聖地巡礼にカメラを持っていったんですが、あまりにも清い場所だと写真を撮ることが躊躇われてしまって、この旅も全然撮れてません。文字ばかりで申し訳ないです。

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