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今日は昨日に引き続きで、ヨーガ八支則の二番目、ニヤマ(五つの勧戒)について説明します。

ヤマが外的な行為によって、周りの環境との調和を作るのに対し、ニヤマは内側へと向けられ、実践の基盤を築いていきます。
以下がニヤマの五つ。

・シャウチャ(清浄)
ヨーガに励むにあたって、心と身体が清浄であること。
身体は清潔で、純粋なサットヴィックな食べ物を摂る。心は、貪欲、嫉妬、嫌悪、怒りなどの思考、感情を無くしていきます。
シャウチャによって、内外の変化を見つめ、浄めていきます。

・サントーシャ(知足)
外に幸福を求めるのではなく、すでに自分の内にあることを知り、満たされた平和を見出すこと。
インドでは、サントーシャという言葉が幸福と同義で使われています。インドの幸福とは、全てを捨てて、完全に満足の状態になって、幸福になるという、幸福と欲望が対義語になっています。
ヨーガを始めて、改めて自分は幸せ者だと感じるようになりました。

・タパス(苦行)
苦労に立ち向かうことが出来る力とその覚悟のこと。
身体と心の不純物を焼く。また、その変化に伴う苦痛を、受け入れること。
ヨーガの実践や日常生活において、困難な状況にあっても、諦めずそれに立ち向かっていく体力と精神力。
何年も続けても成果が出ないこともあるが、結果を求めず、自分に課せられた使命を全うすれば、いつの日か神聖な力が宿ります。

・スヴァーディヤーヤ(自己の探究、霊的書物の研究)
何千年と変わらない教え(霊的諸物)から、解脱、悟りに関する研究をすること。
インドでは、当たり前のように、人それぞれに両親ではない(両親であることもたまにある)、グル(霊的指導者)がいます。
進路相談から結婚相談、霊的指導まで、グルはその弟子を支え、導きとマントラ(真言)を与えてくれます。弟子はそのマントラを繰り返し唱えることで、グルと高次なエネルギーで繋がります。
昔は日本でも、近所の住職さんや神主さんに色々と相談に乗ってもらっていたのですが、今ではその習慣もほとんどなく(師匠と呼ばれる人の方が近い)、身近に家族以外で道を照らしてくれる存在はいません。
そんな現代人が自己の探究をするなら、古代の聖者が記したヴェーダやヨーガ・スートラを学ぶことになります。
始めは聞き慣れない用語ばかりで、なかなか内容が入っていきませんが、繰り返し読んで学び、実践出来るものは、取り組むようにしていくと、内容が体験として入っていきます。

・イーシュヴァラ・プラニダーナ(至高の存在への祈念)
全てを主(神)に捧げる、身を委ねる、明け渡す、献身の生活のこと。
神は全ての人に内在しています。よって、神に捧げるということは、他人に捧げることでもある。
ギーターの中でクリシュナも、「あらゆる一切を”私”の名において行え。その時あなたは平安と喜びを得るだろう。」と言っています。
言葉として理解するのは単純だが、実践するとなると、私欲がそれを邪魔する。誰しも始めから完璧ではない。信仰心を持って、努力することが大事です。
私の日課は、毎朝夕Sattvaに来て、まずお香を焚いて、神様たちにご挨拶と祈り、誓いをたてることです。

以上がニヤマの内容です。
この十戒は、ヨーガに限らず、他の宗教にも同じ内容の教えが見られます。宗教の違いはゴール(救済、解脱)に向かうアプローチの違いだと、思います。そしてその土台となる教えは、この十戒のように共通しています。

本来は、マットの上に立ってポーズを行う以前に、これらのことを為さねばなりません。
先にも書いたように、徐々にでも生活の中に取り入れていくことで、一時的ではない永続的な喜びが湧いてきます。

こうして哲学と実践を交えていくことで、変容が加速します。どちらかに偏らず、文武両道でいきましょう。

SattvaYogaShalaでは、私自身の体験談もシェアさせてもらってます。

今日もこの道を信じて、一歩一歩確実に歩んでいきます。

ハリオーム

PS:本日はムーンデーで定休日となります。そしてSattvaスピンオフ企画、芦屋から六甲山を越えて、有馬温泉までハイキングに行ってきます。自然の中でたくさん呼吸して感じてきます。

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